ご覧のように、これはコミック内コミックの体裁をとってます。
スタッフリストを見てもらえばわかるように、アメコミ版ゴーストとMANGA版ゴーストではペンシラーが違うんですね。(P2-15)がMANGA部分です。
さて、これは日本の漫画、すなわちMANGAがどういったイメージでとらえられているのかがわかって興味深い。
ちょうど日本でもアメコミパロディとかあるように、これはその逆のパターンになってます。もちろん、こういったものが即MANGAってわけではないでしょうが、日本のアメコミパロディが古いタイプのアメコミのテイストでパターン化してるように、これもまた、よりニュアンスを強調してあります。逆にパロディだからこそ、どういうイメージをもっているか、どういう表現がMANGA的なのかがよくわかろうと言うもの。
まあ、言葉で言っても長くなるだけなんで、実際にMANGA版ゴーストを見てみよう。
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アメコミ版ゴースト |
MANGA版ゴースト |
ついでに、クモの女王(Blackwidow)もみてみよう。(コミックには出てはいないのでアニメとの比較)
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アニメ版クモの女王 |
MANGA版クモの女王 |
・・・・・・・・・
まあ、これだけで、どういったテイストかわかってもらえたたと思う。いわゆるアニメ絵と言われるタイプのやつです。物語も「天地無用」あたりのドタバタSFコメディ風かな。つーかエースとかガンガンとかウルトラジャンプあたりに載ってそうなマンガですね。
ペンシラーのWalter Gomez、よくやってるよ。
さて、これはよりMANGA的の特徴ってのをみっちりと詰め込んであるので、より強くMANGAの特徴ってのがハッキリ出てくる。具体的に表現として現れるのは、
- 白黒
- スクリーントーン(過剰なほど使われている)
- ベタフラッシュ
- 過剰な集中線
- メカ(MANGAと言ったらメカつうくらいのノリだ)
- ギャル(クモの女王参照)
- キャラの造形が容易に変わる
- 豊富な形喩(漫画的記号)
- 縦横無尽なコマ割り(ただし最近のアメコミはこの影響を強く受けているため、必ずしもMANGAの特徴ではなくなったようだが)
やはり言葉ではMANGAは表現しずらい・・・
例えば、「豊富な形喩」というのはこういったもの(形喩:漫符とも)
これでわかるように、特に心理状態を表す記号が多い。
また、「キャラの造形が容易に変わる」というのはこういうこと

アチラのアニメやコミックはオーバーアクションで変形こそはすれ、タッチや頭身などが変化することは少ない。MANGAはそんなものは無視してノリやテンポで自在に造形が変化する。
トドメはこれだ、とにかく「メカ」。
はい、ガンダムです(笑)
やはり絵というものは、言葉などよりはるかに雄弁に多くのことを語るものですな。つまりは、こういうことなんですよ。
しかし、日本人の私としましては、興味深いことは興味深いが、マンガとしては別におもしろくもないんですよ。MANGA版ゴースト。
むしろアメコミ版のほうがおもしろい。
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MANGAを読み終えたゴースト
「なんじゃこりゃ。
こんなんあるわけないだろ、オイ」
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「おい、オレにも見せてくれよ」
「ダメだ!
こんなくだらんものは、
こうして・・・・・」
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「こうだ!!!」
「うわぁぁ!」
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※訳はテキトウです
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